6月9日開催の第40回クレポーカップバイクトライアル大会にて、遂に大原聡一郎選手が山本雅也選手も出走したSクラスにおいて 大激戦ののち見事優勝を成し遂げました!
展開は最高難度Sクラスのセクションにおいても両者、一歩も譲らさず8セクション、2ラップを通してオールクリーンのまま勝負はSクラスのみに用意されたSS(スペシャルステージ)の2つのセクションに持ち越される事にたなりました。
今回、初の試みとなるSSがまさか優勝を決定するセクションになるとは思っていませんでした。
SSは自然木の丸太と枕木、そして斜面に埋まる岩を組み合わせたセクションで、このセクションだけに適用される特別ルールは、この丸太、枕木、岩からタイヤが落ちて地面に接地した時点で5点になるという事にしました。着足は通常減点です。
この日集まってくれた各クラスの選手や、そのサポートのみんなも集まり二人の勝負の行方に注目しました。
大会途中から降りだした雨足も強くなった中でも会場にいた全員が熱い視線で見守るなか、Sクラス3名によるSSのトライが始まりました。
SSの第1セクション、ファーストトライは3位が既に確定した西崎勝也選手、残念ながら一本目の丸太の途中でタイヤが丸太からズレて接地、減点5点。
続くトライは山本雅也選手と同減点ながらBCJカテゴリーが下の大原聡一郎選手がイン。
斜面に組み合わされた三本の丸太のうち二本を登り下り、そして一旦地面に降りたあとターンをして逆走、三本めの登り勾配の樹皮が剥けたツルツルの丸太の上を登って行く超難度のこのセクションで惜しくも逆走二本目の登り丸太でタイヤを滑らせて接地、減点5点。
そしていよいよ国際エリート山本雅也選手のトライ!
雨でますますスリッピーになった丸太に慎重にトライ。
一本目の登り丸太、二本目の下り丸太と順調にこなし往路へむけてのターン。
大原選手の落ちたポイントで山本選手もバランスを崩す!
しかしここから本当に驚異のバランス感覚でハンドル真っ直ぐのままスタンディング修正!!!
途中、足着きの1点があったものの、不安定な場所からのリカバリーも見事でした!
そして三本目の丸太は斜面に対して同角度で傾斜しており、雨でツルツルになったそれを登るのは、絶対無理だろうとみんな、思っていた…ハズ…でした…が、なんとピンポイントな超正確ホッピングでグリップしそうもない雨に濡れたツルツルの丸太の上を見事に登りきり、1点でアウト!まさに国際エリートのテクニックと絶対アウトしてやる!と言う気迫が伝わってくる素晴らしいトライでした!
この時点で山本選手がトップに立ちます。
雨は降り続きSS2セクション目は更に条件が悪くなっていました。
ここは、やはり斜面に置かれた枕木と岩と枝分かれした直径14 15センチの自然木を登って降りる設定です。
先ず、西崎選手のトライ。
枕木はクリアしたものの丸太でタイヤを滑らせて5点。
しかし年齢に負けない(56歳!!)果敢なトライにギャラリーからは惜しみ無い拍手が送られました。
次ぎに大原選手がイン。枕木はスムーズにこなしスリッピーな丸太も枝分かれした部分を上手く前後タイヤでグリップさせて往路はクリーン!
しかしこのセクションはグリップの効かない下りの丸太が超難関!
慎重にタイヤの接地を確認するように下り始め、枝分かれした部分から一本になるところで前後タイヤが滑り出したまま強引に直進 !
グリップの回復する枕木部分で瞬時に制動をかけ、見事に向きを変えてなんとクリーン!
これには僕もギャラリーのみんなも、もしかしたら雅也くんも驚いていたんではないかと思われます。
そして山本選手の最後のトライの時、雨足は更に強まっていました。
滑る丸太をものともせず往路はクリーン!
そして問題の下りライン。
慎重に下り始めたものの、枝分かれした部分のリヤタイヤがグリップを失い接地!勝負が決まりました。
トータル減点5点で大原聡一郎選手が、減点6点の山本雅也選手を破り、雅也くんの参加する大会で初めての優勝を成し遂げました!
まだまだパワーセクションでは歯が立たないところもありますが、今回の結果と、その成長には本当に素晴らしいの一言です。
また、雅也くんの言い訳ひとつしない潔さにも感動しました。
これからも切磋琢磨してバイクトライアル界を盛り上げて欲しいと思います。
本当に素晴らしい戦いを見せてもらいました!
もう一度、盛大な拍手を3人に贈らせていただきます!
P.S.
写真は大会前日にヘルメットを新丁した大原そうちゃんデス!
このヘルメット、ゲンがいいぞ!(^-^)/
(走りの写真は解説してたので撮れてません、ゴメンm(__)m)